講演会/指導者派遣事例 安室早姫選手による総合的な学習における講演・体験会

主催者
台東区立富士小学校
講師
安室 早姫 選手(ゴールボール)
講演会でゴールボールを手に持って話をする安室早姫選手と永野陽希選手
開催日
  • 2024.10.10(木)
場所
  • 台東区立富士小学校 体育館
対象
  • 台東区立富士小学校4年生
参加人数
  • 54名

視覚障害ってなんだろう?

台東区立富士小学校4年生を対象に、安室早姫選手とチームメイトの永野陽希選手を迎えて、ゴールボール講演会と体験会を実施しました。

講演会では、視覚障害とはどういうことか、視覚障害のある人はどのようなことに困っているかなど、障害理解に関するお話を中心に、日常生活での工夫やゴールボールとの出会いなどをお話ししました。
質疑応答コーナーでは「ゴールボールを始めたきっかけは?」「試合前はどういう風に過ごす?」など競技に関する質問から、「普段の買い物はどうしているの?」「洋服はどうやって選ぶの?」といった日常生活のことまで、質問が止まりません。児童たちの好奇心が高く、安室選手も一つひとつ丁寧に答えます。大人では考えもつかないような視点での質問もあり、選手も楽しく会話が弾む時間となりました。



質疑応答で挙手をする児童




初めてのゴールボール!

講演会のあとは、いよいよゴールボール体験。ボールの重さは1.25kgもあり、初めて持った児童や先生からは「わー!重い!」という声が上がります。目を閉じて投げてみると、全然違う方向に進んでしまったり、転がってきたボールを止められなかったり、難しさを感じているようでした。
練習のあとは、3人1組のチームでゲーム。練習よりも距離が遠くなり、なかなか真っすぐ投げることが難しいようでしたが、転がってきたボールを上手く止めることができる児童もいました。その時、周りで見ている児童からは歓声が上がりそうになりますが、先生が「しーっ」と止めます。ゴールボールは視覚情報がない状態でプレーしているので、ボールの音や足音だけが頼りになります。観客は静かに見ることも大切ということも学びました。そして、見事ゴールが決まったときは大きい声での歓声、拍手が飛び交います。実際にゲームに参加した生徒からは「難しかったけど面白かった」など、ゴールボールの魅力を感じていたようです。

最後に安室選手から「視覚障害のある人だけでなく、周りで困っている人がいたら助けてあげてほしい。」とメッセージがありました。今回の講演会・体験会を通して、お互いを理解し助け合うことの大切さを学べたのではないかと思います。



安室早姫選手と永野陽希選手と一緒にゴールボールのディフェンスの練習をする児童
ゴールボールの試合をする児童




講師コメント

ゴールボールの安室早姫選手

この度は児童の皆さんに視覚障害者やゴールボールについて説明をさせていただく機会をいただきありがとうございました。
児童の皆さんにはとても興味を持って話を聞いていただいたり、ゴールボールを体験していただきました。
今回は全盲の私と弱視の選手の2名でさせていただいたので、視覚障害者と言っても様々な見え方があり、生活するための工夫もそれぞれであることを、お伝えできたかなと思っています。
色々な質問もいただき、こちらも新たな視点で自分達を振り返る良い時間になりました。 パラくるスタッフの皆様、学校関係者の皆様ありがとうございました。

主催者コメント

本校の総合的な学習の時間「やさしさの輪を広げよう」では、障害がある人もない人も、お互いに理解し合い、支え合う共生社会を目指そうとする態度を養うことを目標としています。
ゴールボールのプロ選手として世界で活躍するお二人に、視覚障害のある方の生活の工夫や、ゴールボールとの出会い、パリパラリンピックで意識していたこと等、貴重なお話をたくさん伺う事ができました。
ゴールボール体験では、投げ方や守り方を丁寧に教えて頂いたり、デモンストレーションでの投球スピードに驚愕したりする中で、子供たちのゴールボールに対する興味・関心がどんどん高まっていました。お二人とも大変気さくで優しい方で、子供たちの質問にも全て答えてくださいました。また、来年度以降もぜひ継続してお願いしたいと思いました。ありがとうございました。
体験会を実施するにあたり、東京都障害者スポーツ協会の方々にも、多大な御尽力をいただきました。お礼申し上げます。

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