体験会事例 シブヤパラスポーツフェスタ(スポーツ義足体験)

主催者
渋谷区学びとスポーツ部学びとスポーツ課
講師
沖野敦郎氏(義足装具士)
参加者にスポーツ義足を装着する沖野敦郎氏
開催日
  • 2024.10.06(日)
場所
  • 渋谷区スポーツセンター
対象
  • どなたでも参加可能
参加人数
  • 約250名

「義足を着けてみたい!」と多くの来場者が体験

渋谷区が主催する「シブヤパラスポーツフェスタ」において、競技用義足の装着ならびに歩行体験会を実施しました。

例年300~400人ほどが訪れる同イベントの中でも、義足の装着・体験は人気があるため、ブースの設置場所も体育館の入口目の前に。11時の開催と共に、大勢の家族連れなどがブースに向かい、競技用義足の装着ならびに歩行体験会を楽しんでいました。

ただ、義足を着けた状態で最初からうまく歩行できる人は、ほとんどいません。そのため沖野さんや他のスタッフが体験者一人ひとりに寄り添い、肩を貸すなどして倒れないようまずはサポート。

しばらくして1人でも歩行できるようになると、今度は「うまい!」「バランス感覚がいい」などの声かけでフォローするなど、常に参加者を見守りながら体験会は進みました。

体験会に参加した方、沖野さん、イベント主催者の声を紹介します。



姉妹で参加し、ボランティアスタッフに支えられながらスポーツ義足を体験する女の子




慣れてきたら歩けるようになり、思っていたとおり楽しかった!

まずは、体験会に参加した方の感想です。

【小学校1・3年生の姉妹】

「義足を着けるとどんな感覚なのか、バランスがうまく取れるのかどうかを試してみたかったし、着けたら楽しそうだと思った」。去年もイベントに参加した小学校3年生の女の子は、義足を体験しようと思った理由を話してくれました。

そして「重かったけど、慣れてきたら歩けるようになり、やっぱり楽しかった! ジャンプはできなかったけど、去年より上手にできました」。一緒に参加した小学校1年生の妹さんも「ぜんぜん怖くなく、楽しかった」との感想を聞かせてくれました。



スポーツ義足を装着している参加者と、支える沖野氏の足元




パラアスリートは改めてすごいなと思いました

【40代男性】

「バランスを取ることが、これだけ難しいとは思いませんでした。止まっているだけ、歩くだけで大変で、ジャンプなんてもってのほか。パラアスリートの方はこれで走るんですから、改めてすごいなと思いました」。

15年ほど前からボランティア活動を行い、パリ2024オリンピック・パラリンピックにもボランティアとして参加したという男性は、「体中から変な汗が出てびっしょりです(苦笑)」との感想も話してくれました。

イベントへの参加はボランティア仲間であり、視覚障害のある都外在住の女性からの誘いだったそうです。

普段からパラスポーツに関心が高いという女性は、「東京はパラスポーツのイベントが盛んなので、実際どのようなことが行われているのか知りたくて来ました。」と、参加きっかけを話してくれました。



家族で参加し、スポーツ義足体験をする女の子と両脇で支える父親と弟




これからもイベントに参加し続け認知度を高めたい

スポーツ用の義足を手に持つ沖野敦郎氏

沖野さん、主催者からのメッセージも紹介します。

シブヤパラスポーツフェスタはブース、スタッフ、参加者の数がどれも多く、規模が大きいと感じました。中には義足を上手に乗りこなす参加者もいて驚きました。

スター選手の登場など、パラアスリートがメディアなどで取り上げられることも多くなり、以前と比べると認知度は高まったと思います。一方で20年以上業界に携わっている私からすれば、まだまだ多くの人に知ってもらいたいと思いますし、その余地があるとも考えています。

これからもイベントに参加し続け、さらにはその様子を発信し続けることで、一人でも多くの人にパラスポーツのことを知ってもらいたいと思います。

(義肢装具士/沖野敦郎さん)

義足体験会は人気イベント

渋谷区では東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会をきっかけに、パラスポーツの見学・体験会を積極的に行っていて、本イベントもまさにそのひとつです。

中でも義足の体験会は特に子どもたちから人気があります。パラアスリートの方が自分たちよりも速く、高く跳ぶ姿を見て、憧れたり、自分も実際にやってみたい。そのように考える子どもたちが多いのでしょうね。

実際、今回のイベントでも朝から大勢の子どもたちが義足体験会を楽しんでいる姿が見られました。

(渋谷区 学びとスポーツ部 学びとスポーツ課)

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