講演会/指導者派遣事例 車いすテニス・二條実穂氏の講演会

主催者
日野市立日野第二中学校
講師
二條実穂氏(車いすテニス)
体育館に180名もの生徒が集まり、講演を聴いた
開催日
  • 2023.11.07(火)
場所
  • 日野市立日野第二中学校
対象
  • 日野市立日野第二中学校の1年生
参加人数
  • 159名

夢を実現するために大切にしていること

リオデジャネイロ2016パラリンピック競技大会に車いすテニス競技で出場し、ダブルスで4位入賞を果たした二條実穂氏が今回講師を務めます。二條氏は選手としては2019年に引退し、東京2020大会では聖火ランナーや車いすテニス競技の解説者として活躍。現役時より車いすテニス教室や講演活動をはじめとするパラスポーツ振興にも積極的に取り組んでおり、「夢の力」というテーマで中学1年生に向けて話をされました。
講演会では大工になるという夢を叶えた中、建築現場の足場から落下し脊髄を損傷し車いす生活となり、そこからまた新しい夢を見つけ歩んできた二條氏のこれまでの人生を振り返りました。そして、その中で二條氏が夢を実現するために大切にしている4つのことを伝えました。
①心の中の「好き」を大切にする
②夢を言葉にし、宣言する
③夢の階段を登る
④「無理」と絶対に言わない
今回対象となっている生徒の層にとどまらない幅広い年代の方々の心にも響くような言葉の数々でした。
講演会最後の質問コーナーでは「テニスを辞めたいと思ったことはありますか?」という生徒からの問いに対して「苦しい思いはたくさんしてきましたが、自分が決めた目標があったので辞めたいと思ったことはありませんでした」と夢の力を信じて邁進されてきた二條氏だからこそ伝えられる力強い言葉で締めくくられました。



先生とのデモンストレーションで笑顔を見せる二條氏




ソフトテニス部員とコーディネーショントレーニング

 講演会後の放課後にはソフトテニス部員20名ほどが体育館に集まり、二條氏とコーディネーショントレーニングを行いました。コーディネーショントレーニングとは複数の動きを同時に行うことによって運動神経を鍛えるトレーニングで、バランス能力やリズム感、反応速度など多くの運動能力が磨かれます。今回はどこでも取り組みやすいようにソフトテニスのボールを使用した方法を紹介されました。ボールを上に投げてそれを背面キャッチするなど1人でできるものから、2人組で呼吸を合わせて同時にボールを投げ合いキャッチするなど、徐々に難易度を上げていくトレーニングを30分ほど行いました。
生徒たちは普段とは違うトレーニングに悪戦苦闘しながらも、一生懸命に取り組み、終始笑顔の絶えない時間となりました。最後に行われた質問コーナーでは、生徒たちから競技中での具体的な質問が投げかけられました。二條氏はそれぞれの質問に丁寧に向き合い、アドバイスを生徒に送りました。そして集合写真を撮って全員とハイタッチをして終えました。



部活動の現場から出る具体的な質問に、真摯に応える二條氏




アスリートとしての経験を直接伝えたい!

二條氏は生徒からの質問に丁寧に答えた

現役中も引退後も講演や体験会を通じて自分が経験してきた事やアスリートとしての体験談や考え方を伝える時間を大切にしてきました。夢を持つこと、あきらめずに挑戦することの大切さを直接伝えられたらと考えています。
これまで自分自身が周りの方々からいただいた言葉で勇気付けられてきたように、私の話を聞いてくれた子どもたちの心に何か一つでも残り、それが夢に近づく一歩となってくれたらうれしいです。

念願が叶った二條氏の講演会

5年前の東京都教育の日で二條さんの講演を聞き、ぜひ本校の生徒にもと思いが実現しました。パラリンピックの件をはじめ、二條さんの生き方から生徒は、自分のキャリアと重ね合わせたと思っています。また、ソフトテニス部の生徒との交流もありがたい企画でした。こちらも競技に臨む心構え等を伝授していただきました。このような機会をつくっていただいた関係者の方にお礼申し上げます。

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