- 実施事例
- デフリンピックのメダリスト・亀澤史憲選手の講演会および体験会
体験会/指導者派遣事例 デフリンピックのメダリスト・亀澤史憲選手の講演会および体験会
- 主催者
- 一般社団法人ありがとうの種手話でいきる子どものあ~とん塾
- 講師
- 亀澤史憲選手(デフ卓球)
- 開催日
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- 2023.11.25(土)
- 場所
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- 都立北特別支援学校
- 対象
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- ろう難聴の児童10 名程度(小学1~6 年生)
- 参加人数
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- 9名
児童らが積極的に参加した大盛況の講演会
2022年のブラジル・カシアスドスルで行われたデフリンピックにて卓球男子団体で銅メダルを獲得した亀澤史憲選手が今回の講師。亀澤選手はこれまでにデフリンピックに2大会出場しており、2025年に開催されるデフリンピック東京大会に出場し、金メダル獲得が目標と話します。また、東京大会へ向けてもっとデフスポーツの認知度をあげていきたいと、精力的に講演活動を行っています。そして、この会を主催したのは「一般社団法人ありがとうの種 手話でいきる子どものあ~とん塾」。今回はそのあ~とん塾を利用するろう難聴の児童9名が参加し、東京都障害者総合スポーツセンターよりほど近い、都立北特別支援学校で行われました。
講演会冒頭ではデフリンピックについて紹介。児童らは積極的に手を挙げて知っていることをみんなに向かって話し、高い関心を寄せていることがわかりました。亀澤選手はデフリンピックの手話について解説。「手の形で『OK』や『GOOD』、『GREAT』を意味するハンドサインと、それを重ねることで『結束』を表現しています」と話すと「なるほど!」とハンドサインを作ってみる児童もいました。そして、2022年に行われたデフリンピックで獲得した銅メダルを児童らに手渡し、実際に首からかけてメダルの重さに驚いたり、様々な角度からメダルを眺めたり、それぞれに興味津々にメダルを見つめていました。
講演会の中で亀澤選手からの「今の夢は何?」の問いに対して、児童らからは、水泳選手、先生、保育士、警察官、YouTuberなど様々な夢があることを教えてくれました。それを受けて亀澤選手は「私は小さい頃は先生やプロ野球選手になることが夢でしたが、その夢がいつしか卓球選手になり、サラリーマンを経て、今年4月からプロ選手として活動することができるようになりました。もし、やりたいことが見つかったら、ぜひあきらめずに頑張ってもらい、壁を乗り越えてほしいと思います」と児童らに伝え、30分ほどの講演会はあっという間に終了となりました。
笑い声の絶えない和やかな体験会
体験会ではまずは卓球に慣れるところからスタート。ラケットにボールを乗せたり、ボールをポンポンとラケットで跳ねさせたり。慣れない児童らはあっちこっちにボールが飛んでいきましたが、元気いっぱいにボールを追いかけました。そして、チームを2つに分けてリレー対決を実施。ボールをラケットに乗せたまま卓球台を一周し、応援にも力が入る白熱したレースになりました。
そして、卓球台を使って実際にボールを打つ時間では、亀澤選手がスマッシュを披露。迫力のあるパワーとスピードで、見ている児童らも大興奮で拍手を送りました。その後、フォアハンドやバックハンドなど亀澤選手に手取り足取り指導を受け、楽しみながらも少しずつ上達。空のペットボトルを卓球台に置いた的当てゲームでは、的中させる児童も少なくありませんでした。最後の質問コーナーでは、どんなトレーニングをしていますか、一週間にどれくらい練習をしていますか、など率直な質問に真摯に応えていただきました。亀澤選手の優しい雰囲気に児童らは終始リラックス。楽しそうにケラケラと笑いの絶えない体験会となりました。
ロールモデルと触れ合える貴重な機会となりました
身近にロールモデルと気軽に出会える機会がなかなかないので、パラくるさんを利用させていただくことで、子どもたちに貴重な体験をしてもらうことができました。講師の方が子どもたちの心を掴むのが上手くて、メリハリのある指導をしてくださいました。ありがとうございました。
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夢を見つけてチャレンジしてほしい
みんなとても元気で、お願いしていないのにボールを拾って集めてくれたり、積極的に卓球に興味を持ってくれて、こちらがパワーをもらいました。講演会では好きなことにチャレンジすることや、難しいことを乗り越えていく大切さを伝えさせてもらいました。2025年のデフリンピックに向けて、デフスポーツの認知度を高めるためにも、もっと積極的に活動していきたいと思います。東京で行われる本大会にはぜひ応援に来ていただけますと、とても嬉しいです!