- 実施事例
- パラスポーツスタッフによる講演会
体験会事例 パラスポーツスタッフによる講演会
- 主催者
- 小笠原村立母島中学校
- 講師
- 臼井二美男氏
- 開催日
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- 2023.10.19(木)
- 場所
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- 小笠原村立母島中学校 ※オンライン開催
- 対象
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- 小笠原村立母島中学校 全校生徒
- 参加人数
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- 18名
障害のある人ほどスポーツを!
小笠原村立母島中学校にて、「スポーツ支える人」をテーマに義肢装具士の臼井二美男によるオンライン講演会を実施しました。本講演は、道徳の教科書に臼井氏が掲載されていることがきっかけでご依頼をいただきました。
前半は臼井氏より「義肢装具士の役割・切断者との関わり」「義肢装具士を目指したきっかけ」「パラリンピックのエピソード」「切断者のスポーツクラブ(スタートラインTokyo)」等についてスライドに沿ってお話いただきました。
講演の後半は「下腿義足」「大腿義足」「子供用」「ファッション用」など様々な義肢をご紹介いただいた後、ゲスト参加いただいた松本愛選手(パラ陸上で活躍されている義手アスリート)がモデルとなり、実際に義手の着脱を見せていただいたり、日常生活についてお話ししてくださいました。
“いつもどんなことを想って義肢を作っていますか?” 臼井氏への質問コーナー
終盤は生徒一人一人と臼井氏との質問コーナーを実施しました。
事前学習を踏まえて質問を考えてきてくれた質問だけでなく、臼井氏の講演を聞いて気になったことを質問してくれたりと、中学生ならではの様々な質問に対して、気軽に答えてくださいました。
Q いつもどんなことを想って義肢を作っていますか?
A 切断して落ち込んでいる人が、“動きたくなったり、出かけたくなったり元気になれるような”義肢を作るように気持ちを込めて作っています
Q 義肢装具士という仕事は、どんな人が向いていると思いますか?
A 「手が器用な人よりも、お話が出来る人や、人に興味を持てる人」。患者さんは色んな性格・背景を持っているので、同じ装具でもその人によって感覚は様々。不器用でも、(患者さんにとって)良いものを作りたいと思える人が良いと思う。
Q 足や手の無い人たちがいる世界を、今後どうしていきたいですか?
A 障害をマイナスイメージだと思っている人たちに自信を持って欲しい!
この他にも多くの質問が寄せられました。
今回はオンライン講演となりましたが、参加したみなさんからは「今度は実際に義肢を触ってみたい!」など、次回に繋がる感想もいただき、終了しました。
主催者コメント
パラスポーツの現状を知るとともに、スポーツを支える立場についての理解を深めることや、スポーツの多様性や文化としての意義について考えを深めることをねらいとして、企画の依頼をしました。講師の臼井様は道徳の題材「失った笑顔を取り戻す」にも登場されている方のため、道徳とも関連付けて事前の学習を行うことができました。当日は、義肢装具士としての仕事やパラリンピックの御経験談を伺うとともに、生徒一人一人の質問に丁寧に答えていただきました。手先の器用さよりも、相手に寄り添いたい、どうにかして成し遂げたいという強い思いが大切であることや、生涯を通じて学び続けようとする姿勢がとても印象的でした。生徒の感想からも「今回の授業で義肢について関心をもつことができました」「コミュニケーションが大切な仕事と聞いて、意外でしたが、お話を聞いて納得しました」「自分も人の笑顔のために頑張れる人になりたいと思いました」など様々な発見が見られました。パラスポーツに関するテーマで始まった授業の計画でしたが、スポーツに限らず、もっと広い意味で学ぶ機会をいただきました。興味をもって東京パラくるに連絡をしたところ、講師の方との連絡・調整や運営方法など打ち合わせをスムーズに進めていただき、こちらの思いを形にすることができました。貴重な学びの場をいただき、大変感謝しております。ありがとうございました。
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講師コメント
生徒たちから素敵な感想文をいただき嬉しく思います。少しでも障害者スポーツの理解やリハビリ系医療職の種類について知っていただければ幸いです。