- 実施事例
- パラスポーツ 講演会&体験会
講演会/体験会事例 パラスポーツ 講演会&体験会
- 主催者
- 暁星小学校
- 講師
- 東京都知的障がい者サッカー連盟
- 開催日
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- 2023.03.08(水)
- 場所
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- 暁星小学校
- 対象
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- 暁星小学校 4年生
- 参加人数
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- 約120名
どうすれば一緒にサッカーを楽しめるかな? ~「障害の社会モデル」の考え方~
今回は、「『心の教育』の授業の一環で、本校(暁星小学校)が力を入れているサッカーを通して、見た目ではわかりにくい障害への理解をテーマとした講演会・体験会を実施したい」というご依頼のもと、東京都知的障がい者サッカー連盟より古谷秀樹氏、木村純一氏を講師に迎え、5名の選手にもゲストとしてご参加いただき、講演会・体験会を実施しました。
前半の講演会は、木村氏より「障がい者サッカーについて」「知的障害とは」「関わり方・考え方のポイント」についてお話しいただきました。知的障害の説明に加えて、障害当事者である選手の皆さんから学校生活の中で苦労したエピソードをお話しいただくことで、「知的障害の中にも様々な特性があること」をわかりやすく伝えてくださいました。
その後のディスカッションにて、児童の皆さんから講演の内容を踏まえた意見が多く寄せられると、木村氏から「皆さんは、『その人に障害があるからできない』という考え方ではなく、『社会や周りの環境を整えることでできるようになる』という『障害の社会モデル』の考え方ができているので、これからもその考え方を大切にしてほしい」とメッセージが送られました。
「やっぱりサッカーは楽しい!」~選手と一緒にサッカー体験~
後半はグラウンドに場所を移して、体験会を実施しました。
初めにウォーミングアップとして、ステップワークと、鬼役にボールを取られないようにパスを回す「エアボール鬼」を行いました。「パスを渡したい相手の名前を呼んでからパスを出す」というルールがあるエアボール鬼では、自己紹介の際に教えていただいた古谷氏や選手の皆さんのニックネームを呼びながら、楽しそうにパスを回す児童の皆さんの姿が印象的でした。
終盤には、児童の皆さんが心待ちにしていた7人対7人でのゲームを行いました。暁星小学校では体育の授業とは別にサッカーの授業が設けられていることもあり、レベルの高い白熱したゲームが繰り広げられ、講師のお二人や選手の皆さんからもたくさんの拍手が送られていました。
体験会終了後には、児童の皆さんから「また一緒にサッカーがしたいです!」「これからも応援しています!」との声が寄せられ、日頃からサッカーに親しんでいる児童の皆さんにとって特別な経験になったようでした。
参加者コメント
本校の特設教科である「心の教育」の授業としてお願いをしました。講師の先生から障害について、障がい者サッカーについて講義をしていただきました。選手の皆様からご自身の体験や障害についてお話を聞いたり、一緒にプレーをしたりすることができました。「サッカーならどんな障害も乗り越えられる」という講師の方のお話や選手の方達との交流が児童にとって、深い学びになったと思います。また機会があればぜひお願いしたいと思います。
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講師コメント
古谷 秀樹氏
大変貴重な機会をいただきありがとうございました。
日頃、健常の小学生との接点があまりないので、どのように進めようかギリギリまで悩んでいましたが、子どもたちが皆とても良い子たちだったので、選手たちも一緒に楽しむことができ、私も思う存分楽しめました。
小学生の年代から障害について考える機会が重要であることを再認識いたしました。話だけではなく一緒にサッカー(スポーツ)をすることがお互いを理解し合える大きなツールだということ、そして、このような機会を増やしていくことで障害の理解も深まり、共生社会の実現にもつながっていくのだと思います。私たちにも学ぶことの多い時間となりました。今度は障害のある子どもも交えて一緒にできるような機会を作っていきたいとも思いました。
木村 純一氏
貴重な機会をいただきありがとうございました。
子どもたちの意見が、すでに障害の社会モデルの考え方で驚き、選手をあこがれの目で見ていたのを嬉しく思いました。小学4年生という知識と経験がついてきたこの年代で関われたこと、非常に良い取り組みと感じました。